プリンスオブプリンス

pajama_toriya2005-03-09

今日は神保町にある吉本興業の本社であるイベントの稽古をした。そのイベントとは、
誰も傷つかないライブ
「プリンスオブプリンス」
出演者はオコチャ、アッハー小泉サブミッションズ前田さん。この3人がメイン。
それに加えて東京NSC5期生の大西ライオン、同じく8期生の若月が出ます。
写真は左から作家のプレスリー岡島、オコチャ、アッハー小泉です。
本番は明日3月10日。開場18時30分、開演19時00分、場所は新宿シアターPOO(プーと読みます)ルミネ近くのそば屋さんの3階です。
第1回なので、どんな空気になるかわからない。内容には触れられないけど、ネタあり、ユニットコントあり、コーナーありの楽しいライブになりそうだ。

夜通し稽古をしていると、芸人というのは必ず何かしでかしてしまう。
芸歴2年目の若月という兄弟のコンビがアシスタントで入っているのだが、彼らのフレッシュぶりには微笑ましいモノがある。
愛知県豊川市でバリバリの不良をしていた彼らは、とてもとても「がんばり屋さん」だ。呼ばれない同期が沢山いる中、アシスタントとはいえイベントに呼んでもらった喜びは大きいだろう。しかし、右も左もわからない上、経験も少ない彼らは、打ち合わせの間、意見を言う事ができない。メインの先輩達と作家陣が話を進め、稽古が進む。長い間彼らは口を開く事が無いのだ!もちろん若月の2人が無口なのではない、お笑いの世界は上下関係が厳しく、彼らは大変に気を遣っているのだ。結果、静かに見ているしかないのだ
やれる事と言えばコーヒーを入れる事、ゴミを随時片付ける事、そして先輩から話を振られた時答える事だ。誰でも通る道なのだ。もちろんわたくしパジャマとりやも通ってきた。通ってきたからこそ気持ちがわかる。話を振られた時に、全力で答える事が唯一のアピールチャンスなのだ。
オコチャ「ジュース買ってこよう」
とオコチャが立ち上がる瞬間には
若月「僕等が行きますよっ!!」
と、超元気なのだ。わたくしパジャマとりや、彼等の頑張りを見て、一発で好きになってしまった。
よく見たら目のクマがすごい、聞いたら昨日の朝から起きっ放しらしく、無言でじっとしているのが苦痛のようだ。意識が飛ぶらしく、2時を回ったあたりになるとうっすら眠りそうになっている。
前田さん「・・・が、してるから若月なんかそうじゃないの?」
ふと話を振られた。
若月「はい!」
眠気をふっ飛ばし、瞬時に返事をしている。さすが元不良である。
しかし、4時半を過ぎた頃、さすがに疲れたのか、あまり動けなくなってしまった。前日は渋谷新人計画でネタをやった事もあり、疲労度は高い。前田さんが言う
前田さん「若月、無理しなくていいよ。寝てなよ。」
その優しい言葉に、やっと気を楽にしてくれた若月。仮眠を取り始めた。
1時間程して、前田さんが言った
前田さん「腹減ったね。晩飯食ってないんだ。みんな何か食う?」
勿論これは起きている者に向けた言葉なのだが、仮眠を自らの失態と受け止めてしまった若月兄弟は突然目覚めてこう言った
若月「それでしたらカリントウがありますよ!!」
一同「え?」
若月「カリントウです!!確かここに・・・」
違う、違うんだ、俺たちは飯を・・・
若月「さあ、どうぞ!!」
彼らにとっては今、カリントウこそが失態を挽回するな光なのだ!!
若月兄「さあ!」
眠いのに精一杯のカラ元気で
若月弟「おいしいですよ!!」
若月兄「さあ!」
あっと言う間にカリントウの宴が開かれてしまった!
先輩達が、カリントウとは真逆に位置する「米」を食べたかった事はつゆ知らず、元気にカリントウを振舞ってくれるその姿に、一同皆感動してカリントウを鷲掴みで食べた事は言うまでも無い・・・。