オカマ

pajama_toriya2005-03-25

 カリカ家城さん主宰の劇団乙女少年団オトメメン)にトータルテンボスがゲストで出るので、見に行って来た。
見に行かれた方は、いつもと違うトータルテンボスが見れたのではないだろうか。
わたくしだけかと思ったら、アッハー小泉堀江B面も来た。
というか一緒に来てしまった。
事ある毎に一緒なので、そろそろホモ説なんぞ流れるのでは?と心配になってきた。
全く、ホモはアッハー小泉だけで充分である。
原宿のラフォーレという大変なおしゃれ空間に出向き、歩く人々の華やかさに目を奪われる。
初めて東京に来た時を思い出した。当時21歳、良くも悪くも心の中まで「関西」という毒に侵されていたわたくしパジャマとりやは、待ち行く女性達のレベルの高さに見とれていた。
無理も無いだろう、最近は吉本の本社で寝泊りを繰り返しているのである。
床で寝る事に慣れてしまっているのだ。まるでホームレスだ。
着飾った女性がウヨウヨしていれば、ドキドキしてしまうのはホモのアッハー小泉を除けばしょうがないのではないだろうか。
心だけ21歳に戻ってしまったわたくしと、先程から食い入る様に女性を凝視、わたくし以上に鼻息を荒げている男、堀江B面はテンションの上がったまま、ラフォーレミュージアムに到着。


女?「あら〜オハヨ〜★」
その声は、一足早かった我々の「春」を一気に「厳冬」へといざなった。
右上の写真、そう、LoveMeDoさんであった。見れば判るが、これは紛れも無くオカマである。
わたくし達の先程の甘い綺麗な記憶は一瞬で遥か彼方に消え去り、代わりにオカマの異形感が心に焼き付く。えも言われぬ不遇感が二人の心に去来した事は億尾にも出さず、そのまま物販を手伝う。


ラブさんは、わたくしの1年先輩である。
何年か前のある日、まだ見た目は男という皮を被られていた頃、楽屋にポツリと座り込むラブさんを見た。
声をかけようとした瞬間、わたくしパジャマとりやは思い留まった事に感謝した。
何故ならラブさんは、口紅を持ち、一人コンパクトとにらめっこをしていたのだ。
危ない!あの表情は何なのだ!?倒錯した性癖でもあるのか!?とにかく、触らぬ神に祟り無し。スルーするに限る!!
当時のわたくしは、誰にも言うまいと心に硬く誓い、この日の事はしばらく誰にも言えなかったのである。


それが今ではどうだろう!カミングアウト(?)以来、現在では「かわいい」とまで言われているではないか。
会う度に女らしさが増して行く。仕草はもう完全に女性のそれである。
オトメメンの会場でも、お客さんの女性と気さくに会話をしている。
口紅の塗り方など、そこらの女性よりも上手い。しかも何だかいい香りがする。
いつの間にか横にいた生粋のホモ、アッハー小泉が鼻息を荒げるのも何だかわかる気がしてしまう。
認めよう。この人は「カワイイ」のだ。

わたくしパジャマとりや、昔からよくサッカーをしている。
最近はナインティナインの矢部さん主催のフットサルに参加させてもらっております。
そこにラブさんも来る。サッカーのうまいオカマとして、必ず脚光を浴びるのだ。
そりゃそうだ。サッカーのうまいオカマなど、滅多にお目にかかれないからだ。
10分程度のミニゲームを4チームで繰り返し行うので、結構体力的にはキツイ。
勝ったチームが連続して試合ができるという「生き残り方式」でワイワイとフットサルを楽しむ。
ラブさんとチームが分かれた。
オカマの活躍で、ラブさんのチームは2勝、わたくしパジャマとりやのいるチームとの対戦になった。
自分で言うのアレですが、わたくし、フットサルはそこそこできるタイプなのではないかと思うのです。
と言うのは、小学校4年生から高校2年までサッカーしてたので、球扱いは経験者のそれとなっております。
8歳下の弟は冬の高校サッカー選手権大会で京都代表でしたもん。
あ、弟は関係無いか。オゲー。
よって、わたくしパジャマとりやは思いました。
「ラブさんチームの連勝を止めてやろう!」
楽しいサッカーの中、勝負するわけですからとてもとても健全なスポーツ精神に則っているのです。
かくして試合が始まった。
ラブさんチームは3試合目、体力的に疲れており、対するこちらは1試合目。
連勝を阻止しようと一丸になったおかげか、2−0で、こちらが勝利となりました。
審判が試合終了の笛を吹いた瞬間、わたくしパジャマとりやの耳に、殺気交じりのドス黒い声が聞こえたのです


クソ、殺すぞ!!



振り向いたわたくしを鬼そのものの形相で睨んでいたのは、あのかわいい筈のラブさんじゃありませんかっ!!

お楽しみのスポーツで、頑張った結果勝った相手に、しかも顔見知りに対して「殺すぞ!!」とはこれいかに?である!ましてやこちらに非は無いのである!!
つまり、ラブさんは単純に
勝ちたかった
のである。
何たる負けず嫌い!何たる勝負魂!!そして何たる怒りの度合い!!
これ以上の悔しい事なんて、世の中には掃いて捨てる程あるだろうに!!
あまりの恐ろしさにわたくしパジャマとりや、その場に固まるしか無かったのです。


驚くべきは次の瞬間であった!
矢部さん「オカマ負けたな〜!」
ラブさん「やぁだぁ〜★」
パジャマ「!!!!!」
この変わりぶり!さっきの怒りは一体何だったのだ?

この数ヵ月後、サッカーの公式試合(区の大会)で執拗なマークに遭った為キレて「これはバスケか?」と勘違いする様な故意のハンドを3回も繰り返し、
「わざとハンドするのはやめて下さい」
と言った対戦相手に
ラブさん「殺すぞ!!」
と咆哮し、レッドカードで退場になる伝説を作るのである。

当時は度肝を抜かれたが、今となってはいい思い出である。


フォーレからの帰り際
パジャマ「ラブさん、フットサル・・・」
ラブさん「・・・うるせぇな!
ま、まだ怒ってた!!!ぶえ〜。