説教

pajama_toriya2005-03-28

 わたくしパジャマとりや、トータルテンボスの座付き作家という立場であるにもかかわらず、ラフコントロールという東京NSC5期生のコンビの単独ライブにもかかわらせてもらっている。ありがたい話であります。
元極道の重岡(ボケ)と、同級生の元漁師ヘナチョコの森木(つっこみ)がコンビを組んでいるのだが、今回はヘナチョコの方、森木俊介(写真 ※因みに背景はゲーセンの鉄拳5のコーナーです。わたくしハマってかれこれ9年近くになります。みんなも是非鉄拳5にハマろう!今すぐ!さあ、今すぐに!!)の話を紹介しよう。


 1年程前の話になるが、トータルテンボスの単独ライブ「狂い咲き」の稽古の時である。
早朝5時をまわり、帰る準備をしていた。
扉1枚向こうで、トータルテンボス藤田の声がする
藤田「・・・だから、お前は人一倍やらなきゃって思うだろ?」
後輩「はい。」
どうやら藤田が後輩にアツく語っているみたいだ。
見ると、相手はNSC7期生のカジキマグロだった。その横に森木もいる。
森木「そうだよ。藤田さんと全く同じ意見だわ俺も。」
カジキ「・・・はい」
何だか納得の行かない表情だ。何故だろう?
先輩から、しかも芸人の世界で生きていく上で大切な話なのではないか?
仮にカジキマグロにとって大切でなかったにしろ、先輩達が自分をかわいいと思ってくれているからこそ話してくれているのだ。
それなのにそのどんよりとした不満気な表情は何だ!?
そんな事では今後損をしてしまう事は火を見るよりも明らかだ!
わたくしパジャマとりや、後でこっそりカジキマグロに諭してあげようと心に決めた。
「やさしい先輩」という評価もつくからな。ウシャシャシャシャ!!
しかし、この決意は次に聞く言葉で無に帰してしまう!!



藤田・森木「お前さ、奇跡レベルが低いんだよ!!


衝撃である!!
わたくしの心の中で中国のドラがボワ〜ンと鳴り響く!!
奇跡レベル??奇跡って自分のさじ加減でどうこうするものだっけ?
答えはノーだ!!それが全世界共通のルールのはずだ!
内容を要約すると、
「奇跡を起こすのは良いのだが、お前はもっと大きな奇跡を起こすようにしろ!!」
と説教しているのだ!!
こんな道理、古今東西聞いた事が無い!!
奇跡。奇跡。ああ奇跡!どう逆立ちしたって凡人には起こせるワケがない。
何だその説教!何だその論理的土台の欠如!!
奇跡を起こせ?はい?
聖闘士星矢じゃあるまいし!!
もう一回言おう
聖闘士星矢じゃあるまいし!!
これは凡人が聖域で神様に遭遇したと思って諦めるしかない。
この話は神様の基準で話されている。
彼らは別の次元で生きているのだよ。
藤田と森木はあくまでも真剣。よかれと思って言っているのだ。
カジキマグロ、チミの気持ちはわたくしパジャマとりやがここで代弁しておこう。
そしてあの時、止められなかった自分を詫びよう。
すまなかった。と。


その帰り道、突然雨が降ってきた。
森木「はい。」
傘を渡してくれた。随分用意周到だ。
パジャマ「持ってたの?」
森木「落ちてました。」
パジャマ「え?」
森木「雨が降ったら大体傘の方から寄ってくるんですよ。」
き、奇跡!!