ケンカ

pajama_toriya2005-04-28

現在SBPFのレコーディング中でございます。
その合間にこれを書き散らかしております(写真は宗ちゃんとわたくしです。)。

CXに「F2−スマイル」という番組がある。
トータルテンボスは、この番組のコーナー「笑う通販」水曜日のレギュラーなのだ。
毎回、ネタをして通販の商品を紹介するのだ。
そのネタを作る為、なんと朝10:00にお台場のバーミヤンに集合だ。は、早い!!
藤田とわたくしパジャマとりや、下井草の家からお台場までは1時間以上かかる。
遅刻が心配な藤田は最近、新しく目覚し時計を買った。
二人合わせて携帯も入れたら目覚しツールは全部で7つ。
わたくしパジャマとりやは今の携帯、昔の携帯、目覚し時計の3つを愛用している。
完璧だ。
8時、8時30分、8時35分と時刻をずらしてアラームをセットして床につく。


ドンドンガザバキャッ!!
地震か??
飛び起きたわたくし。
扉が開く。ガチャ。
藤田「ウリャ〜!!」
どんがらがっしゃ感を最大にして我が部屋へ突入してきた藤田。
時刻は午前4時。なんだ?
藤田「お前、寝てるのか」
パジャマ「おう」
藤田「・・・・。」
パジャマ「で?」
藤田「・・・・・・・・・・。」
ガチャ。扉は閉められた。
ちんぷんかんぷんさっぱりピーマンである。
随分酒臭い。飲み散らかしたのだろう。典型的な「午前様」だ。モジャが早く眠ることを願いながら、わたくしは眠った。

朝、わたくしパジャマとりやが何とかセカンドスリープの魔の手を振りほどいたのは、朝10時であった。
やっちまった!急ごう!視界に入った服を着始めた。
その着替え中、わずかな振動と共に奇怪な音が聞こえた。
近所の工事の音かと思ったが、どうやら違う。
・・・ヌゴ〜、ピ〜・・・、ヌゴ〜、ピ〜
何の音だ?耳をすませた。
!!
藤田のイビキだ!壁越しに聞こえて来たのは地響きそのものじゃないか!
大型妖怪を彷彿させるイビキと顔。
何よりも「ハンパねぇ」のは君自身だよ。
などと思いつつ深淵の眠りから覚めない藤田を目覚めさせ、お台場に向かう。
少し酒臭く、目がガチであっちの世界に行っている。
君、数時間後にテレービに出るのだよ。大丈夫なのかい?
藤田「ん?・・・だいぞぅ、大丈夫だ」
しっかりかんでるじゃないか!
パジャマ「とにかく急ごうぜ。大村とアッハーと坂恵が待ってるから。」
藤田「・・・大村の設定した時間がさぁ、早過ぎるんだよ。」
到着する前から言い訳を始めているじゃないか!
わたくしパジャマとりや、トータルテンボスは同期で歳も一緒、さらに現在は座付き作家としてついている都合上、二人の様子は見ただけで大体わかる藤田の腹の虫の居所が大変悪くなっている事に気がついた。わたくしは思った。『このままでは100%ケンカになってしまう』と。
パジャマ「多分俺にしか見えへんけど、今お前からコンビケンカの空気が出てるから言うとくわ。気をつけてくれ。バーミヤンに着いたらまず謝る。覚えててくれ。」
藤田「マジで??」
やはり無意識だ。
パジャマ「確かに集合は早いけどさ、昨日の時点で了解したのは自分やし遅刻は遅刻なんだ。だから罰金も払った上で謝れば楽しく出来るんだっ!」
藤田「そうだなっ。危ない危ない。闇雲にアタックするところだったぜ。」
パジャマ「楽しくやるんだ!」
何とか藤田に自分自身を気付かせて、わたくしパジャマとりや、我ながら良いことをしたと自画自賛してもかまわないだろう。
犯罪を未然に防いだようなモノである。
この時ばかりは「パジャマとりやという人は何と機知に富んだ人材なのだろうか!!」などと思っていただきたかった!!
これでお金があったら最高だ!
さらに口も臭くなかったら最高だ!
さらに髪型が普通だったら最高だ!
そして、額がハゲあがってきてなければ最高だ!
ゲーェ。


バーミヤンに到着した。時刻はちょうど11時。4人がけのテーブルに、大村が座り、正面にアッハー小泉と作家のビル坂恵が座っている。通路を挟んだ隣のテーブルに藤田とわたくしが向かい合って座る。そして・・・
パジャマ・藤田「すまん!!」
まずは謝罪だ。
大村「よし!お前ら1人2000円だ!」
そう、チームトータルの決まりで、遅刻15分につき500円なる金貨を支払うというのがある。以前は30分500円だったが、一向に遅刻君の人口が減らないので、業を煮やした大村がレートを倍にしたのである。
二人で4000円を払い、話題がスケジュールの話になった。
大村「えーっと、5月14日って空いてるの?」
藤田「空いてるんじゃねぇの?」
大村「え?ホントに?時間見てくれ」
藤田「何だその言い方はテメェコラ!!」
全員「?」
大村「何が?」
藤田「言い方と顔だよ」
大村「俺何か言ったか?」
藤田「言い方とその顔だよっ!!」
言いながら藤田は、持っていたスケジュールの紙を大村に本気で投げつけた!
その距離2メートル。元高校球児の腕が唸った!!
しかし、紙だから空気の抵抗で大村には届かなかった!!
ダ、ダサい!!
顔面はカミナリ様そっくりになって怒っている。
藤田の言い分はこうだ
藤田「遅刻したら罰金を払う。それは勿論ルールだから守るし不満も無い。ペナルティを払うならば、払った段階で遅刻した事をそれ以降責めるのはおかしい。責めた方は断罪されて当然である。と言い出したのは過去のテメェだろうが!!1回大村が遅刻した時、お金を払ってふんぞり返っていて、「一言謝りもしないのか?」と問うたら「金を払ったんだから責める権利は無い」と言われ、それでケンカになって俺が折れた。なのに今日逆の立場になった時にテメェは金を払った俺を責めるのか?なんだよそれは?何様のつもりだ?あ〜コラ!!」
という事らしい。
藤田の台詞だけ聞けばもっともらしいように聞こえる。
わかるよ言いたい内容はね。話の流れとしてね。
ただ藤田、
何がきっかけで怒っているんだ??
全員が狐につままれるどころかハイキックを喰らっているのだよ。
怒り心頭の藤田は、感情のおもむくまま悪態をつき始めた!
大村「ちょっと待てよ、何がテメェを怒らせてるんだ?マジでさっぱりわかんねぇんだけど?」
藤田「顔だよ顔顔顔!」
大村「顔?」
藤田「テメェのその顔だよ!何だよムカつく表情で言いやがって」
大村「俺がいつテメェにムカついたんだよ!馬鹿な事言ってんじゃねぇ。俺は何も怒ってねぇんだよ。人の顔見て勝手に早とちりして必要以上にキレて空気悪くしてんじゃねぇよ!一言普通に聞けば終わった話をテメェの腹の虫の居所加減でキレんじゃねぇ!入り時間まであと40分無いんだぞ!40分でどうやってこの空気を立て直してネタ作るんだ?え?何を考えてんだよ!俺は真剣にやってるんだ。テメェ馬鹿なのか?馬鹿ならいらねぇ今すぐ辞めちまえ!!」
途中苛立ちで語気が荒くなってはいるが、大村の言い分はほぼその通りである。
はたから見ていても、藤田がキレた理由が見えない。今は時間が無い。有効に時間を使うべきだ。更に、藤田は遅刻してきている。
このケンカはどこをとっても「藤田の負け100%」の金太郎飴である!
早く収まれ!収めるんだ藤田!聞いていただろう、大村の言い分を!
藤田「・・・馬鹿?テメェの方が馬鹿」
大村「もういいよ藤田」
藤田「もういいよじゃねぇよバーカ」
大村「馬鹿とかじゃねぇよ」
藤田「馬鹿の言う事は本当に馬鹿」
大村はここで本当にあきれて笑ってしまっていた。
藤田の子供ぶり、今に始まった事ではないが、この状態に入ったらキチガイ度200%である。
大村「お前さぁ、遅刻してくるわ、話聞かないわ、話にならねぇよ」
藤田「お前みたいなクズと俺様が話すワケねぇだろが!」
大村「いやいやどうみてもお前がクズだから」
藤田「いいよクズ」
大村「テメェがクズ」
藤田「テメェの方がクズ」
大村「明らかにクズ」
藤田「完璧なクズ」
大村「どうしようもないクズ」
藤田「クズとしても成立しないクズ」
大村「クズの神様。スゲーなテメェはよ」
藤田「クズなのに頑張ってご苦労様」
大村「もういいよ。わかってんだろ?」
藤田「あ?」
大村「テメェ最近天狗になってんじゃねぇぞ」
藤田「はぁ?」
大村「明らかに天狗になってるんだよテメェはマジで馬鹿でクズだから」
藤田「なってねぇ」
大村「誰とは言わねぇが「最近酷いですね」とか何人かから言われてるんだよ!」
藤田「は?」
大村「俺は最近お前の天狗ぶりにホトホト嫌気が差してるんだからな」
藤田「おぅ、で?」
大村「で?じゃねぇよ!最近の態度は何だよ!今日の遅刻は天狗が滲み出てる証拠だよ」
藤田「・・・・俺は天狗じゃねぇ」
大村「あるんだろ?思い当たる節がよ?だから声が勢いなくしてるんだろ?」
藤田「誰がお前に言ったんだよ?」
大村「お前は(馬鹿だから)、それを言ったら(馬鹿だから)気にするよな?そいつに対して態度が変わるよな(馬鹿だから)?だから言わない。」
藤田は最早ぐぅの音も出ない。
今回の戦争も大村軍の理論攻めにより終焉を迎えるだろう。
藤田「でもよ!」
ななな何と藤田は、この期に及んで兵隊を送り込んできたじゃないか!
完全に藤田国はピンチなのに!
これはもう学徒動員だ!
負けは見えている!
やめるんだ!見苦しいぞ!
藤田は続けた
藤田「お前も言われてる事があるんだよ!!自分ばっかり出来てると思うんじゃねぇ!」
さっきの静けさからガラリと空気を変えて、鬼の首を取らんばかりの勢いで話す藤田。
大村「いつだよ?何の事で?」
藤田「この前の府中での営業の時だよ!」
大村「はぁ?俺は確かに遅刻したけど、本気で丁寧に先輩方やスタッフさんや社員さんに謝ったぞ?」
藤田「だから、その後に1人1人に電話して謝ったのか?」
大村「何で営業終わってから謝る必要があるんだ?俺のあの日の謝り方で、一体誰がカチンと来てしかも俺には来ないで相方のお前に」言うんだよ?その先輩って、誰だ?」
藤田「言えないよ。俺がその先輩を裏切る事になるもん。」
既に語尾が「〜もん」になってきているじゃないか!
わたくしパジャマとりやは思った。
これは嘘なのでは?
大村が言う
大村「おまえ、嘘だな?それ」
藤田「嘘じゃねぇ!」
大村「じゃあ誰だ?俺はあの日の対応がおかしいならたとえ先輩でも「何が駄目でした?」って言えるぞ?それぐらい責任持ってやってるからな!言えよ!誰だよ!」
藤田「****さんだよ!」
わたくしパジャマとりや、耳を疑った。あんなに良くしてくれる先輩がそんな事を後から言うだろうか?
大村「それ本当か?」
大村も同じ気持ちだったらしい。
藤田「いい先輩の****さんだから今こうして言ってるんじゃねぇか!」
大村「わかった。信じられないが、お前がそこまで言うなら俺は明日****さんに確認しに行くけどいいか?」
藤田は素直に聞き入れる大村の姿をみて、ようやく何かを悟ったようだ。
ここでケンカは、二人の無言によって終了。
しかし、もう行く時間だ。
結局何も作ってはいない。
店を出るとき藤田が一言
藤田「大村、俺が悪かった。ごめん。」
大村「ああ」
ここでこれまで沈黙を守っていた1年下の後輩アッハー小泉の表情に笑顔が戻る。彼は先輩のケンカを見るのが嫌いだ。
そんなもの好きな奴はいないが、アッハー小泉の心はガラス細工なのだ。
嵐は去るのを待つタイプだ。
でも笑顔がどこかぎこちない。
しょうがないか。だって目の前でケンカされたらねぇ。
藤田「大村、****さんの話さ、あれ、嘘だから。」
全員「ぎゃははははは!」
う、嘘とは!!
あとで聞いたら「大村に一糸報いたかったんだ」だって。
何たる負けず嫌いなのか!
誰かが聞いたら誤解を招く事うけあいだ!


バーミヤンを出る頃には一応の仲直りをしていた。
トータルテンボスのケンカはどんなにキレてても一言「ゴメン」と言えばたちまち平和が訪れるのである。子供か!

お会計の時、レジを待った。
左を見ると、

ファミレスによくあるお土産コーナーだ。



何気に見たら、何とCDを売っているじゃないか!
ラインナップが

何故?何故だ!!
何故さだまさし
何故研ナオコベスト!
あぁ何故ファミレスで販売するのですか!!
そこに需要はあるのか!!
神様、バーミヤンの人は一体何をお考えなのですか!!
そんなところでCDを買う奴は絶対にファンじゃねぇ!!
何だったら、1枚しかないピンクレディーは売れたのですかっ!!
あなたは中華を食べに来て、CDを買った事がありますかっ!!
わたくしはありません!!!
これからの未来にも、そんな予定はありません!
何か「悪いモノ」が憑いているのではあるまいか。
そんな気にもさせるファミレスはお台場のバーミヤンしかない!
だから、お気に入りの店に入れておいたぜ店長。うひょう。



その日の夜は新宿モリエールで行われる「コントショー」の出番。トータルテンボスは最後から2番目。
携帯の電波が入っていないので、わたくしパジャマとりや、劇場の外に出て連絡事を済ませていた。
すると、トータルテンボスのファンの方がお二人、わたくしパジャマとりやの前にすーっと立ちはだかったのである!
まさか知らない内に何かしでかしてしまったか!
はたまたワイ!ワイ!ワイ!での前説ぶり&後説への参加させられぶりについての苦情か!?
お二人は困ったような顔をしてわたくしパジャマとりやにこう言った
お二人「あの〜、今日の昼11時頃から、私達お台場のバーミヤンにいたんです。」
パジャマ「は!そそそ、そうですか〜」
お二人「怖かったからそのまま出てきちゃったんです」
お二人はあのケンカを聞いていたのだ!!げぇ!!タレントの裏側を見せてしまい、引いたのではあるまいか!!
ぶっちゃけ言うと、ここでは言えない言葉なんか沢山使っていたのだ!
お二人「今日はF2−スマイルを見に行ったんですけど、トータルテンボスさんが楽しそうにやっているのを見て、実はさっきまでいがみ合っていたのにみんな知らないなんて。と思うと全く楽しめなかったんです。」
は、はぁ!
なんて心の優しい発言なのだろう!
あなた達の気持ち、わたくしわかりました!


やいやいトータルテンボス!!
外でケンカはやめるんだ!!


言っておきましたぜ!お二人!