ブーデー

 ひゃあ!SBPFのレコーディングに参加しちゃったよぅ!
わたくしパジャマとりや、SBPFの偽マネージャー兼駄目ローディー兼物販責任者兼後輩兼同期兼トモダチを担当している。
喜劇俳優志望の若者、確か名前はアッハー何とかいう男と同じような立場であり、何とそのアッハー何とかという男と一緒に、ある歌のコーラスをしたのである!うひょい!
鮫洲のえらいかっこいいスタジオでレコーディングしているメンバー。
ローディーという役職柄、スタジオに行くのだが、実はする事などアリさん程度の量しかない。
その近くでパソコンに向かいネット事なんぞをしておったところ、
宗ちゃん「トリス〜!!」
奥からわたくしをかわいい名前で呼ぶ宗ちゃん。わしゃウイスキーか。
パジャマ「誰がトリスじゃあ」
などと言葉を返し切るまえに
宗ちゃん「コーラスやる?」
パジャマ「!」
二つ返事どころか八百返事でOKを出すわたくし。
人生初のレコーディーングである。
イメージ通りの「マイクの前に金魚すくいのような黒いアレ」があった!
感動した。
一瞬だけではあるが、あの瞬間アッハー小泉とわたくしパジャマとりやはミュージシャンだった。
SBPFのシングルできたら聴こうっと。
発売は今のところ7月あたりになるそうです。


SBPFのレコーディングはローディーとしてできる限り帯同するのだが、基本的にやることが無い。
それはアッハー小泉も同じで、わたくし達2人は使用しているスタジオ専用のラウンジでそれぞれの仕事をしたりしている。
アッハーからホモの良さについて懇々と説明されたり、
他にはホモの良さについて懇々と説明されたり、
最終的にはホモの良さについて懇々と説明されたりしている。ぶえー。
そんな終わりの無いカラミに自分のパートを終えた宗ちゃんが参加。
突如アッハー小泉を鍛える個人レッスンが始まった。
手取り足取りギターの練習に熱が入る宗ちゃん。そのまなざしは熱い。
手取り足取りされ、下半身に熱が入るアッハー小泉。そのまなざしは熱い。
アッハーのスキンシップの多さにビビる。
わたくしパジャマとりやは、その様子を見ながら、支給されたパンを貪るしかなかった。
宗ちゃん「パジャマ君、君の腹は何だね!」
突然手を止めた宗ちゃんの声にわたくしパジャマとりや、我が腹腔を見た。

ゲー!!!!
見るも無残な白い丘である。
太い。そしてヤバい。
腹だけはいっぱしの中年のそれである!
かつての6つに割れた腹筋はどこへ行ってしまったのだろう!
貧乏で食えない生活をしているというのにもかかわらず、腹が出るとは何事だ!
そして何たる白さなのか!
「パジャマとりや」改め「白豚とりや」とでも名乗るべきか!
一体いつの間にこんなことになっていたのだろう。
「僕の中のモンスターがこんなになってるよ」だ!
宗ちゃん「うわうわ。何食ってんだよ〜」
パジャマ「普通に食べてるだけやけどなぁ」
宗ちゃん「見ろよ、俺の腹」

さすがストイックな音楽生活を営んでいるだけある。
体脂肪率の低さがうかがえる。
それに比べてこのわたくし。
豚だ。豚人間だ!肉塊だ!
「飛べない豚は、ただの豚さ」
アニメのえらい人が言っていた言葉を思い出す。反省しよう。
アッハー「俺の体も見てくださいよ」

頼みもしないのに脱ぎだしたアッハー小泉
少し趣旨が違っているが本人は「脱ぎたい」らしい。
どうやら「見られる悦び」も知っているようだ。
彼の性癖はもはや円熟期を迎えていると見ていいだろう。
しかし、アッハーの腹にもブーデー感は無い。
ヤバいのはわたくしの腹ばかりである。
宗ちゃんによるアコギの演奏で裸のアッハー小泉が即興で歌う。
♪ブーデー、ブーデー、パジャマはブーデー、口がくさい〜、主食はうんこ〜。
わたくしパジャマとりや、歌詞の前半部分について反省したのは言うまでも無い。
藤田もダイエットしてシュっとした男になろうとしている今、何をのほほほほんと飯を食い散らかしていたのか。
危機感ゼロであった。これはいけない。


帰り道、一人で電車に乗ったわたくしは断食も辞さない構えで考えを巡らせていた。
このままでは中年太り確実じゃないか。
糖尿病になっちまったらどうするんだ?
体が資本のこの職業。
健康は取柄の一つにしておきたい。
わたくしサッカーをしているのだが、最近からだが重いと感じていたがそれは明らかに太ったからだ。
体にキレがなくなってきたのだ。
どうしよう。
ダイエットできるかなぁ。
新宿に到着。
考え事をしていると、時間が経つのが早い。
西武新宿線に乗る為、JR新宿駅東口から歌舞伎町方面に歩く。
高田馬場まで行かなかったのは、うっかりしていたからである。
つい慣れた新宿駅で降りてしまった。
何だったらちょっと凹んでたのかもしれない。
切符を買って、改札へ。
丁度発車前だった。
発車のアナウンスが入る。
走った。
たった40m程度なのに、息が上がる。
びっくりした。
駅員「扉閉まります。ご注意下さい。」
最後尾の車両に乗った。
ハア、ハア。こんなぐらいでへこたれるとは驚きである。
完全にわたくしはブーデーだ。
よし、たった今から食事には気をつけようじゃないか。
「肉よさらば」だ。
そのまま座席に座り、一息つこうとふと前を見た。
そこには
本物のブーデー様が佇んでいた!!

スゲー!!スゲー!!こりゃスゲー!!
思わず写メ撮っちゃいましたよ!!
え?気付かれなかったって?
大丈夫です。
食事中のブーデー様の耳には何の音も入らないのですから。
見えますか?肉まんを貪っているのです!
電車内でですよ!人の目なんて関係ないんです。
何故なら腹が減っているからです!
飲み物のチョイスも完璧なんです!
お茶なんです。
そうです。カロリーに気を遣ってお茶にしているんです!
おそらく「ジュースだと太るから」という道理です!
もちろんわたくしの痩せようという決意はあっさり消え去ったのは言うまでもありません。
わたくしなんぞブーデー様の足元にも及びません。
ブーデーに乾杯!



※ところでわたくし、ワイ!ワイ!ワイ!火曜日で前説の前説でパジャマとりやの恋愛相談のコーナーというものを強制的にやらされております。
もしお悩みがあればpajama_party@infoseek.jpまでメール下さいませ。
宜しくお願いします〜。