オアシス

pajama_toriya2005-07-25

 前回の日記から随分と時間が経ってしまった。
かなりの体たらくに愕然としているところであります。


SBPH第二回が終わりました。写真は終わってから撮ったやつです。
群馬行ったり、面白かったです。
SBPFの新曲「とっかえっこ」みんな買いました〜?
じ〜んと来る歌詞ですよねぇ。



 7月13日、梅田花月トータルテンボストークライブ「菖蒲苑」がありました。
作家としてわたくしも帯同することになり、超貧乏作家は新幹線の往復チケットを手に入れたのでございます。
14日以降が2日ほど空けられそうだったので、1年半ぶりに実家に帰れるのです。
気になるのは、結婚している4歳下の弟(26歳)の子供達に初めて会う事であります。
甥っ子(もうすぐ3歳だっけ?)と姪っ子(1歳未満だっけ?)である。
トークライブ翌日、わたくしだけJR大阪駅で降りず、そのまま京都方面へ。
京都駅に到着。
1年半ぶりだが、近鉄京都駅の改札がキレイに改装されていて時間の流れを感じる。
前回帰った時のその前は2年以上帰ってなかった気がする。
実家の近くの駅に着き、高校生の頃毎日通った道を歩く。
かつてのお気に入りの洋風お好み焼き屋「ノルド」が縮小して移転していたり
おはぎの丹波屋がすっかり無くなっていたり、近くの川が塞がれて歩道になっていた事を発見。
昔は認めたくなかったのに、改めて自分の地元がれっきとした田舎だという事を認識した。
歩いて15分、久々に我が生家の前に立つ。
待っていてくれているであろう両親に早く顔を見せなければ。
カギを持っていないわたくしはインターホンを押す。
ピンポーン、ピンポーン〜。
誰が出てくるのだろう。
8歳下の弟だろうか。
母か?
父だろうか?



びっくりした。



誰もいねぇ!



カギが掛かっているのだ。
母にあれほど電話で「昼に帰る」と念を押して言っておいたのに、家に誰もいないとは摩訶不思議だ。
久々に実家に帰って来た息子は、炎天下の中ひたすら待ち続けた。
母に電話する。
パジャマ「もしもし?帰ってきたけど扉開かへんねんけど?」
母「あとちょっとで戻るわ」
パジャマ「うい」
これで安心だ。


は!


ここで一抹の不安が甦る。
一般的に「あとちょっとで戻る」と言われれば、それは時間にして15分以内の事を指すだろう。
パジャマの母の「ちょっと」は「ちょっと」ではないのだ。
「a little」の「ちょっと」ではないのだ。
母にとってはただ意味の無い接続詞として使用されるのだ。
この言葉に、かつての若かりしパジャマとりやは数々騙されてきた。


昼飯にチャーハンを作った母が
母「ちょっと塩を入れ過ぎたかな」
と言った。
「ふ〜ん」と思いつつチャーハンを食った家族の誰もがあまりの塩味に白目を剥いた事がある。
あれはソルト飯とでも名付けるべき闇料理であった。


高校生の頃、あれは梅雨の季節。
洗濯したてのカッターシャツをわたくしに渡しながら
母「ちょっと生乾きかな?」
と母は言った。
満員電車に乗り込み、50分かけて登校する。
いつもぎゅうぎゅうのすし詰め状態の電車である。
案の定、わたくしの周囲だけ人が寄りつかないのだ。
カッターシャツから、えもいわれぬ汚泥臭が発生しているのだった!
気がついた瞬間と同時に我が鼻腔に襲いかかってくるあの生乾きの匂い。
心の中で母を呪った。一体何が「ちょっと」なのか。



あれから12年経ち、久々に帰って来た息子に対し、
伝家の宝刀「ちょっと」を発動したのである。
わたくしが恐れおののくのは当たり前であるとおわかりいただけただろうか。




母「おかえり」
後ろから声がしたのは約1時間後であった。
暑さと懐かしさで、母を糾弾する気持ちがさっぱり芽生えなかった。
久々の実家である。


扉を開けて居間に入る。
ニャ〜。
猫が擦り寄って来るじゃないか。

猫は2匹。ポテとサラ。これはサラだ。
う〜ん。なごむじゃないか。


夕方になって下の弟が帰って来た。
この8歳下の弟は、全国高校サッカー選手権大会京都府予選を勝ち抜き、決勝では2ゴールするという輝かしい経歴を持つサッカー小僧だ。
この時はスポーツ報知に「久御山高校の11番、部谷の兄はお笑い芸能人」と書かれ大変恥ずかしい思いをした。
今ここで言っておく。「芸能人」では無い、「芸人」である!
あの時わたくしにとってスポーツ報知はスポーツ報恥であった。へ、下手!パジャマ完全に下手!!
そんな弟Yは現在地元で少年にサッカーを指導しているナイスガイだ。
しかし!
しばらく見ない内にブーデーになっていた。
彼女を呼んで飯の事しか話さなくなっている!
兄の不在中に何があったのだ弟よ!
心配をよそに、彼は言った。
弟Y「東京のお土産無いの?腹減った!」



近くに住んでいる4歳年下の弟Kの家に行った。
すっかり父の顔をしていたこの弟Kもなんとブーデーになっていた!!
ウチの家計はブーデー様の血を引いていたのか!
29年目にしての発見である。
久しぶりの再会に弟の第一声
弟K「腹減ったな。お土産は?」


初めて会う甥っ子と姪っ子。
人見知りで初対面の人が抱くと大泣きする姪っ子を抱いた。

な、泣かない!
わたくしパジャマとりや、その昔は保父さんになる事も考えていたのだよフッフフフー。
子供の抱き方などお茶の子さいさいである。
甥っ子が子供の頃の弟Kにそっくりで不思議な気持ちになった。
かわいいもんだ。



この日は泥の様に眠った。



翌日、自分が通っていた小学校の近くの田んぼを一人散歩していたわたくしは、母からの電話で家に戻った。
久しぶりに家族水入らずの団欒である。なんだか気恥ずかしさも覚える。


今夜はすき焼きである。
ジュ〜。
鉄板に脂身を転がして、よき所で牛肉を放り込み、塩と砂糖とみりん(みりんだっけ?)を入れる
パジャマ宅では、まずは肉だけのすき焼きをする。
絶妙の味付けなのだ。
それを溶き卵に絡ませて、食べる。
熱いごはんとのハーモニー。
懐かしい味だ。
子供の頃から食べてきた味は、舌が覚えていた。



「やっぱり家族ってええなぁ。」本音が心の中で出る。100パーセントの関西弁だ。
父とビールを酌み交わし、ひとときの休息だ。
父は相変わらず酒が入ると饒舌になる。テレビに文句を言ったりもする。
父の母に対するオチ無しトークを的確な一言でぶった切る母。
が、話を止めない父。


その姿を見ながら思う。
もう何日かここに居たいなあ。
ここはどんなところよりも癒しの空間なのだから。


こうやって家族水いらずで過ごすのも、またしばらくおあずけだろうな。
父の話も今日はいつもの3倍増になっている。
長男が帰って来たからテンションが上がったのだろうな。
こんなに喋る父は初めて見るくらいだ。
話す量を数字にしたら、3の話に1返すと5返って来るとお考えくださいませ。
そして返って来た5の内3は最初と同じ3の話である。
やはり聞き役がいると父も気分が良いのだろう。
聞き役?
ウチにそんな熱心な聞き役が・・・


!!!

アッハー小泉(26歳)


何故来た!?何故来た?

先輩が羽を休めに来ているのだよ!!!!
ここはわたくし唯一の心のオアシスなのだよ!!
「お邪魔します」じゃない!そっくり返す!「お邪魔です」!!
肉を食うんじゃないっ!
それは思い出の味なのだ!!!
父とミニコントをするんじゃない!
本気に受け取ったらどうするんだっ!
何故わたくしよりチヤホヤされているのだっ!!!!
帰れ!帰りたまえ!!
そして誰よりも早く座椅子で寝るのではない!!
まだ22時にもなっていなかったじゃないか!!
起こしたら



アッハー「疲れているんです。2日も寝てないんですよ?」


知らんっ!知らん知らんっ!!

ここはわたくしの聖域だっ!
ならば来るな!!!!
な〜ら〜ば〜来〜る〜な〜!!!!
おかげで頭から仕事の事が離れなかったじゃないかっ!
さらに夜更かししていると


アッハー「とりやさん、明日とっかえっこのPV撮影ですからいいかげんに寝た方がいいですよマジで」


お、怒られた・・・。




こうしてSBPHで流された「アッハー小泉によるSBPF新曲『とっかえっこ』汚泥PV」が撮られたのである。
誰も頼んでいないのに京都まで自腹を切って新幹線に乗り、
呼んでもいないのにわたくしパジャマとりやの実家に泊まるという間違ったやる気。
この夏アッハー小泉は燃えているらしい。




久々に書いたら長くなっちゃいました。
ここまで読んでくれてありがとうです。


最後にここで告知でげす。
9月の17日(土)です。
この日に渋谷のシアターD
「プリンス オブ プリンス」
というのをやれることになりました。
第二回です。
主役は3人の王子です。
前田ししょうアッハー小泉・オコチャ
です。
24:00開演です。
オールナイトです。
わたくしは作家でついております。
18歳以上の方になります。
チケットはまだ発売しておりません。
決まり次第またお伝えいたします。
では。

アルバイトで出会った人達4

pajama_toriya2005-07-08

 トータルテンボストークライブ「菖蒲園」が終わった。
お母さんと前説をするという、史上最大の緊張をしてしまった。
お母さん、そしてあたたかく見守ってくれたお客さん、ありがとうございました。
写真は髪型に「しばり」を効かされているわたくしの今回の頭です。


 歌舞伎町、風俗の無料案内所でのアルバイト。
店長の個性の強さは関東屈指。
初対面から自分を「ボス」と呼ばせる豪快なセンスを持つ店長に、振り回されたバイト生活は大変濃いモノになった。
こんなに性格の偏った人材は滅多にいない!!
出会えた事に感謝はしていた。
まるでマンガから出てきたようなキャラクターであるのだ。
ある時、ヤングマガジンを読んでいたボスは、「莫逆家族」(ばくぎゃくファミーリアって読むはずです。)という連載されている漫画を読み、
ボス「とりや!ヤベェぞ!!」
パジャマ「はい!何があったのですか?」
ボス「この漫画を見ろ」
パジャマ「はい。」



ボス「この漫画、俺の事をモデルにしやがった!クソッ!!」




驚天動地である!
何かの冗談か?
ボスの目は真剣そのものであった。
はぁ〜何故?何故その考えに至れるのだっ!!
アンタが漫画寄りなだけだぁ!!とは言えなかった。
今なら言える!
それは無いっ!!
自意識超過剰だっ!



プライバシーを守る為仮名になるが、わたくしを誘った同期のN君や、N君に誘われた先輩の南G伯爵もわたくしと入れ替わる様に辞めていった。
つまりわたくしパジャマとりやはボスに捧げられた生贄だったのである。
飯は毎日オゴってもらえるのだ。
それも「とんかつのにいむら」「焼肉」を!
1日に1万円はバイト君に使っている!
普段からファーストフード漬けになっているわたくし達貧乏若手芸人にとっては天の助け。
こちらがカンダタなら蜘蛛の糸である!
要はこの上ない有り難い話であるのだ。
それを、この条件を、貧乏の最右翼「若手芸人」が手放すのである。
どれだけキツいか御理解頂けただろうか。
わたくしパジャマとりや、こういうタイプの人は得意分野らしい。
すっかりボスの懐に入り込み、どうやら信頼できるアルバイト君になったらしい。
気がつけばバイト歴3ヶ月で「古株」になっていた。驚きである。
たった3ヶ月である。わたくしが「できる男」というワケではないのだ。
3ヶ月在籍しているだけの人間が他にいないのである。
何たるサイクルの速さなのか。
以前に在籍していた元サラリーマン氏は2日で「もう耐えられません」と置き手紙をして飛んでしまったらしい。
そんなある日、隣にいるボスがいつになく静かに、そして遠くを見ていた。
ここは店の中である。
いくら「遠く」を見ても目の前3メートルには壁がある。
そんな事はおかまいなし。思いつめた表情のボス



ボス「とりや」



パジャマ「はい」




ボス「・・・お前、俺の右腕になれ!」




わたくしの心の声はこうだ。
「断る!!」
だから会ってからまだ3ヶ月ですよボス!!!
3ヶ月でわたくしの何がわかったというのか!!事実ボスが見ている「とりや」はボス用の「とりや」なのであります。
ボス34歳。今まで何を培って来たのか!!
どれだけ寂しい人間関係なのか!!
どうやったら出会って3ヶ月の人間にそこまで言えるのだろうか???
この発言で「寂しい人なんだなぁ」と理解した。
なので、わたくしは「飛ぶ」のは絶対にやめようと思ったのであります。
人としての「優しさ」を見せてみました。えへ。


しかし、他に類を見ない個性の強さ故、8時間以上ボスと接触することは精神の衛生面から確実に回避したい。
そう思ったわたくしパジャマとりやは、このアルバイトに後輩芸人を入れる事を思いついたっ!
ゲヒヒヒである。
わたくしがそうだったように、甘い言葉で誘えばフラフラ来るに違いない!
つながりのある後輩に電話して、甘い言葉で誘う。
しかし、突然「おいしいバイトがある」と言われて「はいそうですか」と行くワケが無い。
みんなアルバイトをやっている人ばかりだからである。
そりゃそうだよなぁ。
裏があると思われてもしょうがないなぁ。
なんせ風俗関係なのである。ただでさえ怪しい。
しか〜し!!
その甘い言葉で、つられた男がいた!
しめしめ、こいつは何も考えちゃあいない!
なんと「風俗」と聞いてホイホイついてきたのだ!
当時、芸人としてルミネtheよしもとに出演していた「サンダース」のつっこみ


構成作家

堀江B面である。


彼の話は次回紹介しますよん。

アルバイトで出会った人達3

pajama_toriya2005-06-30

 トータルテンボスのオロナミンCのCMバトルの制作でてんてこ舞いしておりやした。
2回戦はVS千鳥ですねぇ。勝てれば良いですねぇ。みんな投票しましょうねぇ。


 バイト天国を失ったわたくしは、新しいアルバイトを探しておりました。
4ヶ月程経ったある日。一緒にクビになったバイトのN君から電話が。
N君「あのさ〜、バイトしない?」
パジャマ「何の?」
N君「前と同じ感じのとこ。しかも毎日飯オゴってもらえるし、シフトも俺らでまわしてるからええよ〜。社長が少しクセのあるタイプだけど、とりや君なら大丈夫だと思うし。どうする??」
パジャマ「やるやる!やりまつ!いやっほい!」
バイト天国の再来である。これに飛びつかない御仁がいたら紹介していただきたい。
明日にでも面接に来てほしいらしく、わたくしは意気揚々と歌舞伎町に向かったのです。



前の店は風俗の無料案内所の先駆けのような店だったが、今度の店はそれを真似した二番煎じで、仕事内容はほぼ同じ。
こりゃあ楽勝間違いなしである。
駅からも近い。うひょひょひょひょう!
店長らしき人物に声をかける
パジャマ「あの、すいません、アルバイトのN君に紹介されて来ましたトリヤと申します。」
店長「おう。俺の事はボスと呼べ。
パジャマ「はい」
やってしまった。
何が少しクセのあるタイプだ!
こりゃクセの塊、いや、クセの結晶じゃないかっ!!
坊主頭に日焼けした肌、ギラついた眼光、ゴールドのアクセサリー、お洒落な皮のスーツ。
見た目はサッカーブラジル代表ロベルト・カルロスに似ている。
ボス「俺はな、俺の所に来た奴は俺の若い衆だと思っているんだ。」
いきなり持論の展開が始まった。まだ会って10分も経っていないというのに!
「若い衆」って何だ?
パジャマ「あの、若い衆って何ですか?」
ボス「若い衆は若い衆だろ?わかるだろうが!」
わからないから聞いているのだ。わかったら天才である。
とりあえず「はい」と言うしかなかった。
かくして、ただのバイト君として来たわたくしパジャマとりやは「若い衆」としてアルバイトをする事になった。
朝10時からのシフトは一人制だった。
初日はN君とボスが、新人のわたくしの為に入ってくれた。
ボスが一通りの開店までの流れを説明してくれる。
流れと言っても、看板を出し電気と有線を点け、床を掃いて、濡らしたモップでトイレを掃除する。


割引券を置いている店の説明を受けている途中で、ボスがトイレに行く。
出てきたボスは、顔が真っ赤であった。怒り心頭であった。
ボス「おいN!」
N君「はい。」
ボス「トイレの床を濡らすんじゃねぇ!
仰天の理論展開である!
濡らして掃除しろと言ったのは自分なのに!
ボス「テメーが濡らすから滑ったじゃねぇかよ!!」
し、知らねぇ!!知る由もねぇ!
N君「すいません」
何故謝るのか!
ボス「わかればいいんだよ」
超笑顔じゃないか!
N君は対処法を知っていた!
何だこの世界観!!わたくしパジャマとりやも、このボスワールドの住人になるのか?
この「ボス」の驚異の行動は、まだまだ序の口であった。


アルバイトに入ってしばらく経ち、仕事も覚えた頃の事である。時刻は18時ぐらいだっただろうか。
風俗の案内所は以前も書いたが、基本的にはそんなに忙しくない。
仕事に慣れたわたくしは横長のカウンターの中でボスと二人っきり。
接客はわたくしのようなアルバイト、いや、若い衆?に任せ、ボスは競馬新聞とにらめっこをしているのが毎日のパターンだった。
ボスは地方競馬の馬券を買うので、曜日に関係無く毎日勝負する。
競馬新聞を読むボス。カウンターの中でしゃがみ、携帯電話でオッズを確認。
真剣な眼差しで予想する。
ボス「・・・今回の騎手は、田中か。・・・どっちだ。う〜ん。」
集中するあまり、ぶつぶつと独り言を言い始めた。
ボスとの距離は2メートル。
気迫が伝わってくる。
ボス「・・・13番がタイム的には早いんだ。・・・でも7番は押さえなきゃいけない」
ボスの顔面は競馬新聞についてしまう程近づいているじゃないか。
ここで、思わぬ角度から質問が飛んできた!



ボス「おいトリヤ、どう思う?」
し、知らねぇ!!!!!
知る由もねぇ!!!!!




パジャマ「あの、何がですか?」


ボス「テメーコノヤロー!!7番か13番かに決まってるだろうがっ!!!


待ってくれ!あいや待ってくれないかボスボスボス!
まずその新聞が遠くて見えねぇ!
選ぶも何もアータそりゃ無茶ってなモンですぜ??
なのに「決まってるだろうが!!!」とはこれ如何に???
世界最高水準の自己中である!
2メートル横の人間が、自分が読んでいる新聞を把握しているのが「当たり前」らしい。
ゲェどころか吐くモノが見つからない!どうするんだパジャマ!!
しかし、ボスは何故か激昂している!
新聞が見えない事実や、そもそも人の競馬に興味が無い真実など説いても無駄無駄無駄無駄ウリィである!!
ええいままよ!わたくしは口から出任せを言うしかない!
パジャマ「ここは13番でしょう、ボス」
完全に適当ブッこいた発言に怒られるのでは?
ボス「よし13番だ!」と、通るのかその言葉!!
その思考回路のバグりっぷり。もはや乾杯モノであるっ!



勝ち馬投票券に書き込んだボスは、それをわたくしに渡し、こう言った。
ボス「よし。買って来てくれ。ほら行け。締め切りまであと3分無いんだ!」
パジャマ「あの、どこで買うのか知らないんですけど?」
ボス「テメーそれぐらい知っとけコノヤロー!!
えええええ!!1回も教えてないじゃないか!
凄い奴がいたモノである!
ここではわたくしの常識は通用しないのだ!
これは決してミニコントでは無いのだ!
彼は生きたコントなのだ!


ある時などは、わたくしパジャマとりやがボスの後ろを通った時。


ボス「俺の後ろを取るんじゃねぇ!
ゴルゴ13か!!




ボスの話はもうちょっと続くかもです。


※写真はわたくしのアルバイトとは関係無いところです。

告知でげす。

pajama_toriya2005-06-28

告知でございます。SBPH第2回が決まったのでお知らせします!
!
7月17日(日)at新宿ロフトプラスワン
SBPHアコースティック&トークライブ
「宗田ばっかりピッチャーやってヒドイよ」
出演/樅野太紀宗田義久・パジャマとりや・アッハー小泉
OPEN/18:30
START/19:30
¥2000(飲食別)
ローソンチケットにて7/2発売(Lコード38618)
問い合わせ/ロフトプラスワン03-3205-6864

でございます!今回も新曲たっぷり&企画盛りだくさんでお送りします!
ニューアルバム&シングル発売前にどうぞみなさんお越しくださいませ!
よろしくお願いします!!
以上、髪型に自由を渇望するパジャマとりやでした!

アルバイトで出会った人達2

pajama_toriya2005-06-17

 今日は永井佑一郎の単独ライブ「December Night」の打ち合わせ。
神保町にある吉本興業本社の会議室に15時集合。メンバーは永井と、わたくしパジャマとりや、アッハー小泉の3人だったのだが、3人だけでは何かと寂しいのでもう一人増やす事になった。
人(にん)を買われて作家2年目のプレスリー岡島が入る事になった。
アッハー小泉とわたくしパジャマとりやが推薦したのだが、彼には懸案事項が1つあるのだ。
再三どころか再千ぐらい堀江B面とわたくしが「とにかく続きを読みたいんだ!書け!!」催促していたもう2ヶ月ほったらかしにしている彼のブログの件である。
知らない方はわたくしのアンテナに「プレスリー岡島の限りなく自由帳に近い日記」が入っています。
ヒマな方は見て下さいませ。その内容と、突然の中断ぶりにゲェが出ますから。



今回も歌舞伎町でのバイトの話です。
わたくしがバイトし始めた当時、風俗の無料案内所はウチぐらいのもので、正に殿様商売だったのです。
大半が酔っ払ったサラリーマンで、お客さんが割引券を持ってこっちに聞いてくるんです。
普通なら、「右に出て2本目の道を右に曲がって下さい。コンビニがあるのでその正面のビルの4階です。」
などと言うのですが、殿様商売ルールが適用されたウチの店は違いました。
お客さんに聞かれた同じバイトのS君という楽しくていい奴です。
サラリーマン「この店どこ?」
風俗店の場所を聞かれたS君。おもむろに右を指差し
S君「あっちの方。」
言い終わるや否やゲームボーイを始めるS君。


言うに事欠いて「あっちの方」とは!
なんて漠然とした説明なのか!
しかもタメ口どころか上から話しているじゃないか!
バイトに入りたてのわたくしは度肝を抜かれた!
そんな対応ありなのか?
怒られるのではないか?大丈夫なのか?つばを飲むわたくし。サラリーマンの出方を窺った。
サラリーマン「あ、そうですか」
つ、通用しているじゃないか!!
おつむの具合は大丈夫なのかサラリーマン氏!そのまま店を出て行った。
何だこの店は!道ぐらい丁寧に説明するべきだ!!
こんな接客で時給1100円??まったく驚き桃の木キリンのキであるっ!!
ムームーしていたわたくしパジャマとりや。
不意に後ろからおっさんに声をかけられた。
振り返るとおっさんが割引券を持っているじゃないか。
おっさん「あの、この店はどこに・・・?」
パジャマとりや、初対面の人には敬語で接するように教育を受けてきた。
しかし、郷に入れば郷に従えである。
緊張しながらも、左を指差し言ってみた。
その緊張は麻雀で言うと、まるで親の割れ目に追っかけリーチをされている気持ちに似ているだろう。
パジャマ「・・・・・・あっちの方。」
ドキドキするじゃないか。
おっさん「あっちか。」
行った!
と、通し!!
すげーなこのバイト!



ヒマ過ぎて逆に仕事をしたくなるくらいだった。
しかし、世の中ウマイ話はすぐに無くなってしまうものである。
1年もしない内に、似た様な店がバンバカと乱立した。
そうなってくるとサービスの良い店が勝つのだ。コンビニと同じシステムだなこりゃあ。
つまり、バイトの接客も厳しくなる。と言っても普通以下の接客ではあったのだけれども。
追い討ちをかけるように、警察が動き出した。
別に悪い事をしているワケじゃないのだけれど、風俗の割引券を置く事がある日突然NGになった。
無料案内所は比較的新しい商売なので、ルールが曖昧なのだ。
警察の人もこのいかがわしい商売をどうしたらいいか困ったのだろう。
広告収入で成り立っていたので、その大半を占める性風俗のチラシを置けなくなり、
店の売り上げが激減。
バイトをのさばらせておくような会社なので、こういう時の対応もお粗末なのだ。
予想通りというか、収入が減ったのでとりあえずアルバイトを突然クビにするという措置が取られた。か、簡単!
新宿店だけバイトを残し、渋谷と池袋にいたバイト君達が犠牲になった。
わたくしパジャマとりやもその中に入っていたのだ。
ある日アルバイトに行ったら、シャッターが閉まっている。
中に入るとオチの無いおっぱいの話を何回もしてくる変態店長が大変凹んでいるじゃないか。
えらい人からわたくし宛に電話が入る。
えらい人「悪いね。警察がダメって言うからさ、とりや君さ、仕事無いんだわ」
パジャマ「マジっすか」
えらい人「うん。もう来てもしょうがないから、終わりで良いよ」
わたくしパジャマとりや、「終わりで良いよ」という言葉に引っ掛かりを覚えた。
お店としては謝る気などサラサラ無い上に、何の補償もしないつもりでいるのを感じた。
この人の威張りぶりは目に余るモノがあったのだ。
もう帰った早番のバイトのミスを、遅番全員に怒鳴り散らした事もある不思議人間である。
また、尊敬すべきキ○ガイ先輩である南郷さんにも数々強く当たるという不埒な振る舞いを、後輩のわたくしは腹に据えかねていたので、こちらをクビにすると言うのなら1ギャフン言わせておかなければならないだろう。
何でギャフらせるかと言うと、突然の解雇に補償を求めるのだ。
ここのえらい人は正直頭が少しアレなので、そんな事を言われるとは夢にも思って無いだろうし。
パジャマとりやの「中の人」が出た。
以下はそのやりとりでございます。


パジャマ(哀しそうに)「って事はですよ、もうクビなんですか?」
えらい人(えらそうに)「そうなるね〜」
パジャマ(懇願する感じで)「何とかならないですかね〜?新宿に入るとか?」
えらい人(表面的には優しく)「無理だよ〜。辞めるしか無いよ〜。」
パジャマ(はっきりと)「じゃあ僕達は『解雇』されたという事ですね?」
えらい人(あせって)「解雇とは言って無いよ。」
パジャマ(疑問)「え?でもクビなんですよね?」
えらい人(普通に)「ま、そうだよ」
パジャマ(にこやかに)「じゃあ解雇じゃないですか〜」
えらい人(少し強く)「解雇じゃないよ。マジで。」
パジャマ「クビと解雇は同じ意味ですよ?」
えらい人(怒鳴って)「何が言いたいんだよ!」
パジャマ「お金ですよ」
えらい人(面倒臭そうに)「はぁ?」
パジャマ(にこやかに)「だから、普通解雇するなら1ヶ月前に通告するじゃないですか。」
えらい人(怒って)「ウチも警察から突然言われたんだからしょうがねぇだろが」
パジャマ「そうですよ。だから解雇なら1ヶ月分の給料をちゃんと下さいね。」
えらい人「はぁ?何言ってんだよオメー?」
パジャマ「それと、今月入る筈だったシフト分は別に下さい。あ、あと有給休暇も計算して払って下さいね。」
えらい人「そんなもんアルバイトにあるワケ無いだろが」
出た!この台詞が出たら勝ちだ。
パジャマ「あれ?知らないんですか?嫌だなぁ、労働基準法知りません?」
えらい人「・・・・」
パジャマ「一部の労働者を除く全ての労働者に適用されるんですけど、誰かに確認取ってみて下さいよ。あ、それと雇用保険にも加入しておいて下さい。失業保険もらいたいですから。」
えらい人「・・・・また電話する」
電話は切られた。


かくして月初めにクビになったものの、月末に振り込まれた金額は40万円近くあり、失業保険もその後3ヶ月に渡って支給されたのであります。
なんか後半は真面目な話になっちまったねぇ。
またバイトの話します。

アルバイトで出会った人達

pajama_toriya2005-06-09

 只今一人で吉本興業本社の作業室です。
一人自分の写メを撮ってみました。
テンションも上がらず、特に面白い事はなかったです。
今日はバイトの話です。



 新宿歌舞伎町と言えば欲望渦巻く妖しい街としてあまりに有名なので説明はいらないと思います。
色んな人種がいて、色んな仕事があって、Vシネマでしか見たことないような怖い人なんかもウヨウヨいる所で、田舎から来た人は身ぐるみ剥がされるなんていうイメージの街です。
わたくしパジャマとりや、24歳ぐらいから5年程、新宿の歌舞伎町でアルバイトをしていたのであります。
何の店かというと、風俗の無料案内所です。
いかがわしさ5兆8千億点ぐらいありますが、フタを開ければイメージ通りのいかがわしい人だらけ!
仕事内容を説明しよう。
どんなお店かと言うと、高いお金を払って風俗店にエッチなサービスを求める男達に、ボッタクリにも会いかねない歌舞伎町で、安心して遊べるお店を紹介する上に割引もするというお店なのだ。
わたくし達アルバイトは、入ってきたお客さんに話しかけ、お客さんが希望するお店にご案内するという接客が主な仕事なのです。
どうしてそういうアルバイトを選んだかというと、それはわたくしパジャマとりやは何を隠そう生粋のドスケベだからである!
違う!
本当は、普通のアルバイトではなかなかシフトが組めないのです。
コンビニにしろ何にしろ、大体1ヶ月単位でシフトが決まっている。
当時は芸人だったわたくしも例に漏れず、夜中に電話がかかってきて「明日稽古やります」などと突然言われる事が日常茶飯事なのです。
この時点でアルバイトの選択肢がかなり狭くなり、シフトに融通のきく仕事しかできなくなるのです。
まっとうなアルバイトに無理に入っても店長に「君シフトに入れないからもういいよ」などと言われるのがオチなのです。
誰が見つけてきたか風俗の案内所は、そんな芸人達にとって天国の様なアルバイトだったのです。
条件は驚くモノばかりだった!
朝10:30〜23:30までの13時間
17:00で早番と遅番の入れ代わりがあるが、通しでも入れる。
時給は1100円
髪型は勿論自由。
タバコを吸う、ジュースを飲む、飯を食う、等は自分のタイミングで良い。
シフトは誰か代わりを立てればOK。しかもシフトを管理しているのがバイト君という無法地帯!
月に2回しか入らない奴もクビにならない。
社員がなかなか来ない。サボっても平気のプー!
土日祝は、絶対に社員が来ない!一日中サボっている!!
主な仕事は店の壁のチケットボックスに差してある割引チケットを0にしない事と、他の店のモノと混ぜない事。
一つのチケットボックスには50枚以上入れてあるのだ。滅多に無くならない!
その店は歌舞伎町でも一番大きな店だが、早番に4人もアルバイトがいる。やることが無い!!うひょう!!
もちろん座れる。

時給は1100円だ!労働に見合わない賃金の高さ!
仕事自体休憩しているような状態なのに、ちゃんと休憩を取るのだ。
さらにエアコンの効いた休憩室のようなカギをかけられる部屋があり、
沢山のマンガと長椅子の上にベンチコートが3枚あって「お眠りなさい」と言っているかのようである!

その店の奥には、不動産屋とコスプレ衣装屋と大きな本屋さんがある。
風俗系の本はもちろん、他ではあまり売っていないアングラ雑誌なんかも置いてあるので結構繁盛しているのだ。
わたくしパジャマとりやも、書店で見つからない本を見つけた事もあるぐらいだ。
そして、道路を挟んだ店の前には駅の売店クラスの雑誌屋がある。
なのに、なのに!
店の玄関には大変小規模な雑誌の売店コーナーがあるのだ!!
何故作ったのだ!!
スゲーと思わないか?この商売センスの無さ!
この小規模な売店は雑誌が売れない。
当たり前だ!前後に本屋があるのだ!誰が買うか!
ここにアルバイトを一人置くのだ。
売れても1日8冊程度だ。その内4冊はスポーツ新聞だ!
利益はいくらだ?人件費はいくらだ?ゲェが出る!
そして開店が1時間半早い。9:00からだ。
何故だ?何故なのだ?
社員氏いわく「売り上げが悪いから」だそうだ。
これを聞いたわたくしは脳内がぐにゃってしまった!
何も考えて無いワケではないのだ!考えた結果、今の状態だったのだ!
ゲェがほとばしる思いである。



わたくしパジャマとりや、このアルバイトは元プラスチックゴーゴー南郷伯爵という先輩芸人に誘ってもらった。
関西の人なら覚えている人いるかなぁ。
自信を持って言う。「この人こそキ○ガイである。」こんな楽なバイトをクビになったのは後にも先にも南郷さんだけ!エピソードは又の機会に紹介させていただきますよぅ。



尊敬するキ○ガイの先輩に誘われてアルバイトをする事になったのだが、風俗業界で働く人々は見ていて飽きない。
同じバイトには芸人やミュージシャン、役者なんかがいて普通なのだ。
中にはフリーターで35歳なんていうツワモノもいたんですけどね。
飽きないのは風俗店そのもので働いている店員さん達だ。
単純に言うと「お馬鹿さん」ばかりなのです。
そのインテリジェンスの低さに白目を剥き過ぎてすっかり慣れてしまいましたよわたくしは。
店に置いてある割引チケットは、風俗店が作って、大抵下っ端の店員さんが持ってくるのだ。
その太い店員A(推定28歳独身、身長180、少しブーデー)は、枚数を数えながらわたくしの前まで来た。
店員A「・・・10、11、・・・12、13っと」
パジャマ「お疲れ様です。ハンコ押しますね〜。」
割引チケットには店のハンコを押す決まりだ。お客さんがどこの案内所から来たかすぐわかる。
店員A「あ、これは全部押してあります。あれ、何枚だったかな」
再度チケットを数えようとするので、
パジャマ「13枚ですよ?今言ってたじゃないですか」
店員A「・・・・・・・本当ですかぁ?」
いきなり疑いの視線でわたくしパジャマとりやを睨む店員A。その目は本気そのもの!
店員A「・・・・11、12、13!本当だ、すごい!」
凄くねぇ!!俺は凄くねぇ!!アンタが凄いんだ!!
さらに言うA
店員A「俺数学は苦手なんですよね」
算数だっ!!決して数学では無いっ!!
「数学は」と強調するあたり、もはや引き返せないアホっぷりがうかがえる。
わたくしパジャマとりやに遊び心が生まれる。
パジャマ「大丈夫ですか?本当に13枚でしょうか?用心した方がいいですよ。何しろ間違えたら大変ですからね。」
店員A「!」
合計4回も数えてましたよ店員A氏は。ケヒョヒョヒョ。
カッターシャツにネクタイを締めて、下は黒いスラックスといういでたちなのですけど、よく見たらお腹のところだけシャツが出ているんです。
浮世を離れてお暮らしになっているわけなんですね。
他の日には、ほっぺたにケチャップが付いている時は感動しましたよ。
店に入って来るなり嬉しそうに言うんです。
パジャマ「お疲れ様です」
店員A「今日オムライスを食べてきました。」
パジャマ「へ〜そうなんですか!」
店員A「・・・・・・・はい?」
話終わりか〜い!!
どこでとか味はこうだったとか一切無いんです。
ただ食べてきた喜びを伝えたかったのでしょう。


この店員A氏は3ヶ月持ちませんでした。クビになったそうです。
今どこで何をしているんだろうなぁ。


次回も歌舞伎町のバイト話しようかな。

カッコイイ男2

pajama_toriya2005-06-03

 ラフ・コントロール漫才ライブ「代官山で漫才」が終わった。うひょう。
見に来てくれた方います??
よかったら感想聞かせて下さいませ。上のアドレスまでお願いしますね。
写真はリハ中のラフコンです。ちょっとピンボケですけど。


今日は午前中11時から渋谷で辻イトコ・マガルさんの打ち合わせ。
お二人は本物のご夫婦。
芸歴7年目、なななんと57歳の後輩。前代未聞である。
このコンビについては今度書きます。



14時過ぎに神保町にある吉本興業の本社へ。
「アホの骨頂」の異名を持つ作家のビル坂恵とトータルテンボスのネタ作り。
明日のプリプリプリンスのお題は「挑戦」だ。
ネタの仮台本を作り、大村にメールで送る。
そう、大村はパソコーンを買ったのだ!
なんて楽なのだろう!
以前は誰かが大村の元まで届けたりしていた。どんどんモバイル事をそそのかしてやろう!
そしてモバイル事に関しては藤田が置いてけぼりを食らうので、2年もすれば彼は石器時代君になっているはずだ!うひひひ。


本社の1階作業室であーだこーだ言いながら作業していると、疲れた一人の男が現れた。

樅兄だ。SBPH以来になる。
パジャマ「おはようございます」
樅兄「飯行こ。15分」
言うなりズンズって行く樅兄。あ、歩いていく樅兄。
いきなり飢餓寸前のわたくしパジャマとりやに「そば」を食わせてくれる!ありがたい!
ありがたい!心の中のおばあさんが言う。「ナンマンダブナンマンダブは〜ありがたや〜」である!!
財布に小銭しかないわたくしにはまっこと天の助け。ひやしたぬきそばを食い散らかす。
本社に戻って、わたくしの右側に座る樅兄。

仕事に追われているらしく、黙々とパソコンに向かっている。
樅兄「ん〜。あかん。これは完全に風邪や。やばいな」
パジャマ「風邪薬ありますよ。飲みます??」
樅兄「いらん」
何でだろう?風邪薬はいらないそうだ。
樅兄「ん〜。あかんな。さっき引いたな。くそ!風邪はどうやったら治るねん!」
パジャマ「樅兄、薬を飲・・・?」
樅兄「いらん」
理解不能だ。何かしら思うことあってなのか?
もしかしてこの人どっか変なんじゃないか?
何故飲まない!?
よし、風邪の事は忘れよう!
左を見るとビル坂恵が白目をむいている!しまった。忘れていた。
ほっとかれてちょっとスネてさえいる!
お笑いの世界ではありえないが、20分程いなかった事に怒っているのか?
多分淡路島出身だから、淡路島のルールで生きているのだろう。
彼は来年、故郷の淡路島に帰って架空のテレビ局「あわじテレビ」に就職するそうだ。
それまでみんな仲良くしてあげてね。
とりあえず怒っているらしい島民の怒りを静める為、わたくしパジャマとりやはコミュニケーションを取る事にした。
パジャマ「ジュース買って来てもらっていい?」
坂恵「ハイ」
簡単!機嫌が直った!ふっ、ただのさびしんぼうめ!
財布を出し小銭を出そうとしたその時
右側から黒い影が!!
ジャラドサッ!!

右側からの黒い影の正体は
財布だ!
樅兄「おぅ、金は全部そこに置いとくから。何でも買え!」
パジャマ「!」
樅兄「言うたやろ!お前には1円も使わさへんねん!」
ゲェー!!!!何たることか!!
この人はまたもやカッコをつけるただ1点を押すというのか!
左側の島民は目をキラキラさせている!目にはカッコイイと書いてある!
しかし、仕事に集中するあまり、樅兄、足が少々キモくなってましたぜ。

突っ張ったままのつま先。クセなのかな。まあいいや。


パジャマ「いただきます」
本社で人気のジュース復刻堂フルーツオーレを飲み散らかす。
本社に来て1円も使っていないじゃないか!樅兄のおかげです。
今日も生きれた!万歳〜!ばんざ〜い!


わたくしパジャマとりや、またもや心に誓う。
いつか稼げるようになったら後輩に同じ事をやろう!
カッコイイんだろうな、その時の『パジャマさん』は!!ゲヒョヒョヒョヒョ!
樅兄は忙しいらしく、20時には帰る用意をし始めた。
わたくしパジャマとりやは、企画書を書いて集中していた。
不意に背後に誰かの気配がした。肩をマッサージされる。樅兄だ!
樅兄「パジや、がんばれよ〜お前は〜」
この期に及んで後輩に肩もみですか!そのような事をされてはわたくし立つ瀬がありません!
そう思って断ろうとした矢先






樅兄「パジや、さっきの俺の事、絶対ブログに書けよ」


うわうわうわうわうわ!
オエー!!オエーオエーオエー!!
この瞬間「かっこいい先輩」というイメージは木っ端微塵、藻屑と相成った!
以前パジャマパーティーで触れたが、覚えている方もおられるだろう。
SBPF東名阪ツアーで、樅兄はわたくしに1円も使わせなかったことを「ブログに書いておけ」と言っていた事を!!
まさかあれに味を占めていたのか!!
はたまた気持ち良くなってしまったのか!!
樅兄「おつかれ〜」
パジャマ・淡路島人「お疲れ様でした!」
幻滅する2人を尻目に樅兄は帰る。特番の打ち合わせで、TV局へ行くらしい。


わたくしもいつかTV局で仕事ができたらいいなあ。
そんな絵空事より、目の前の仕事である!
我が愛しのパソーコンに集中だ!
ネタだ!台本だ!企画だ!
あれ?パソコンってこんなにケーブル多かったっけ?
よく見ればこれは樅兄のケーブルじゃないか!
今なら間に合う、届けよう!
樅兄の携帯にかけつつ、駅まで走る。
その時、気が付いてしまった。
「ブログに書いておけ」と樅兄が言ってくれたのは、後輩であるわたくしに対してのボケである。
前回のカブせであるのだ。
なのにオエーなどと本気で思ってしまった。
何たる浅はかな考え!
そして、おごってもらっているのは、自分がかわいがってもらっているからこそなのだ!
なのに「オエー」は無いだろう!
そんな気持ちに気付かない自分を責めながら、わたくしパジャマとりやは駅までの道を走った。
地下鉄の階段に差し掛かった。
樅兄が戻ってきた!
樅兄「お前の電話で気がついたわ」
謝るならここしかない
パジャマ「ハァ、ハァ、樅兄、さっきブログに・・・」
言い終わらないうちに、樅兄が遮る。
樅兄「おい・・・」
わたくしの気持ちが伝わってしまったのか、その表情は「もう言うな」と書いてあるようだ。





樅兄「本気でさっきの話ブログに書いとけよ!!」


ゲーげろゲロゲロゲーゲーゲロゲロロゲロげーのゲー!!!!!
本気じゃねぇかっ!!!!!!

樅兄また飯お願いします。